需要期出荷に向けた新たな露地電照技術による夏秋ギク栽培現地検討会
-農業現場の気候変動による影響の克服に向けて-
目 的
近年の気候変動の影響により、キク類では夏季から秋季の高温による開花遅延や生育不良が発生し、8月盆や9月彼岸の需要期安定出荷が困難な傾向にあります。
このため、宮城県では、高温耐性を有し需要期出荷が可能なキク類品種の選定と、需要期開花に適する条件について研究を行っています。
今年度は、赤色LED電照栽培で開花時期の調整効果が高い品種選定と栽培条件について、丸森町に現地実証ほを設置しており、早期の課題解決を図るため現地検討会を開催しました。
主 催
宮城県農業・園芸総合研究所
共 催
丸森町農業創造センター
みやぎ仙南農業協同組合
宮城県大河原農業改良普及センター
開催日時
令和5年7月27日(木)午後2時から4時まで
開催場所
○栽培研修:丸森まちづくりセンター(伊具郡丸森町字鳥屋120) 2階 大集会室
○現地検討:現地実証ほ(丸森町字大目)
内 容
参集範囲
宮城県内キク生産者、市場関係者、全国農業協同組合連合会宮城県本部、農業協同組合、市町村、宮城県関係機関等
参考資料
問合せ先
農業・園芸総合研究所 企画調整部(担当:金澤 電話:022-383-8118)
開催結果
出席者は28名(農業者9名、市町村4名、宮城県関係課所7名、農業・園芸総合研究所8名)でした。
まず、「気候変動に適応した農業技術の効果的な社会実装事業」について、農業・園芸総合研究所企画調整部の戸祭技術次長が説明を行いました。
農業・園芸総合研究所、古川農業試験場及び畜産試験場では、令和3年度から「みやぎ環境税」を活用した試験研究事業に取り組んでおり、各試験研究事業の紹介の他、「気候変動に適応した農業技術の効果的な社会実装事業」で設置する実証ほ設置の状況や研修会開催予定についても紹介を行いました。
次に、「昨年度までの試験概要と本年度の現地実証試験について」と題し、農業・園芸総合研究所花き・果樹部の山田上席主任研究員が「キク類栽培における気候変動への適応推進事業」の試験研究内容を紹介しました。
安定的な需要期出荷をおこなうための技術として夏秋ぎく電照栽培を提案し、電照の光源の選択や設置条件等を説明し、平成30~令和2年度までの試験により、8月お盆出荷作型及び9月彼岸出荷作型での露地電照栽培に適する夏秋ぎく品種の選抜結果、本年度の現地試験の内容等の紹介が行われました。
その後、現地検討として、丸森町大目の現地実証ほに移動して、現地実証ほにおける栽培・生育状況について、大河原農業改良普及センターの高橋技術主幹及び現地実証ほ担当生産者の舩山氏より説明をいただく予定でしたが、当日は35℃を超える猛暑日だったため、急遽、高橋技術主幹と舩山氏からの説明は栽培研修の会場で行い、その後、現地実証ほ場へ移動してほ場を見学するという流れになりました。
気候変動に適応した農業技術の
効果的な社会実装事業の説明
昨年度までの試験概要と
本年度の現地実証試験の説明
現地実証ほにおける栽培・
生育状況についての説明
現地実証ほ場での説明
※当日、研修会に参加できなかった方のために、研修の動画を用意しております。
動画をご覧になりたい方は、下の「お問い合わせ」から宮城県農業・園芸総合研究所 企画調整部 企画調整チームまでお問い合わせください。
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