令和5年産水稲種子の発芽の特徴
分 野
作物
品 目
水稲
技術概要
水稲種子は、出穂後の高温により休眠が深まると報告があるため、高温年であった令和5年産種子の「ひとめぼれ」と「ササニシキ」を対象に発芽試験を行いました。その結果、「ひとめぼれ」では4日後の発芽率と14日後の発芽率が平年を下回り、今後も高温による同様の影響が想定されることから、参考としてください。
- 令和5年産種子「ひとめぼれ」は、前年値および平年値と比較して4日後の発芽率および14日後の発芽率は低く、「ササニシキ」は、4日後の発芽率は前年より劣りますが、14日後の発芽率は前年並でした(図1)。
図1 令和5年産種子と過去の発芽率(「ひとめぼれ」「ササニシキ」)
注1)平年値は平成30年~令和4年の平均値
2)90%の横線は宮城県主要農作物種子審査要領における生産物審査基準の発芽試験14日後の発芽率最低限度
3)ntは調査未実施
※利用上の留意点
- 試験に用いた種子は、岩沼産原種種子を古川農業試験場ほ場で試験研究用に採種した種子で、塩水選後に2.2mm篩目で調整しました。発芽率の測定と休眠打破処理は、宮城県主要農作物種子審査マニュアルの方法で令和5年11~12月に実施し、令和5年産種子は100粒を21反復、令和4年産種子は100粒を10反復実施した平均値です。
なお、令和6年2月に実施した追加試験においても図1 と同様の傾向でした。
- 高温年産種子の発芽試験を実施する場合は、必ず休眠打破を行います(図2)。
図2 令和5年産種子の休眠打破処理による発芽率
注)90%の横線は宮城県主要農作物種子審査要領における生産物審査基準の発芽試験14日後の発芽率最低限度
関連情報
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タイトル
出典
容量
R5参考資料
96.3KB
H25参考資料
107KB
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担当部署
古川農業試験場 作物栽培部(電話:0229-26-5108)